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住まいの情報 ● 百・家・争・鳴

このコーナーでは、各界の有識者の方々による「住まい」に関する様々なご意見・ご提言等を紹介しています。(なお、ここに掲載している内容は筆者の個人的見解であり、当協会としての意見ではありません。)

インテリアからはじめる家づくり

二級建築士 インテリアデザイナー 飯沼朋子

写真:飯沼朋子氏

夢のマイホーム!
新築のマンションを買ったり、戸建て住宅を建てたりした方たちが、
「さぁインテリアも素敵に!」とご相談にいらしたとき、
内心、「またか・・・」とガッカリすることが少なくありません。

既に手遅れ・・・とは言いませんが、もう少し早い段階であれば、
「ここはこうした方がいい」とアドヴァイスできることがたくさんあります。
勿体ないと思いませんか?

この度、「百・家・争・鳴」に寄稿するにあたり、読者の皆様には、素敵なマイホームで暮らしていただくために、是非早い段階で考えていただきたいインテリアのポイントをお伝えしたいと思います。

その間取り、本当に大丈夫ですか?

マイホームを手にいれようとするとき、多くの人は、予算と立地、面積(嵜堯砲班屋数を考えるポイントにします。無理のないローンで入手できるか、通勤・通学に不便はないか、周囲の環境はどうか、将来の資産性はどうか、面積(嵜堯砲班屋数は希望どおりか・・・など、検討すべきことはたくさんありますね。

それは当然のことなのですが、ここで問題は、「それぞれの部屋の間取りについては、ほとんど全く議論されていない」ということです。

結果として、家具が置けない、収納が足りない、スムーズな動線で生活できない・・・といった問題が生じてきます。 「引っ越したら散らかさないようにしよう」と誰もが思うかもしれませんが、散らかる原因は、実は、このような間取りの問題からくることも少なくありません。

設計変更できるうちに、入念な計画を!

では、どうしたらいいでしょうか?
LDを例に考えてみましょう。嵜瑤箴数表示を見て満足するのではなく、実際に図面上に家具を配置してみることが大切です。

ソファの横にサイドテーブルが置けるスペースくらいがないと、窮屈な感じがして素敵なインテリアになりませんし、逆にスペースがありすぎるなら、別の部屋を広くするなど他にそのスペースを使えないかを検討することができます。

写真:ダイニングテーブル上の照明器具。

LDの計画では、

  • ・誰が何をするのか
  • ・何人用の家具をどう配置するのか
  • ・装飾的な要素はどうするのか
  • ・TVや音楽をどうするのか

などを検討してはじめて間取りが適切かどうかを判断できますし、照明の方法、コンセントの位置、TV端子の位置、収納計画などを決めていくことができます。

例えば右の写真をご覧ください。
ここでは、ダイニングテーブルの上に、カッコ良く照明器具が納まっています。はじめの段階で、ダイニングテーブルの位置を決めたからこそできた方法です。最近人気のシャンデリアも、ダイニングテーブルの上やセンターテーブルの中心に美しく納まるよう、はじめの段階できちんと計画しておかなくてはなりません。


写真:引戸入れ前LD。

美しい空間とは、美しい眺めを持つ空間

このように計画していくとき、見逃してはならないのが、装飾的な要素です。装飾的な要素がないと、やはり素敵なインテリアにはなりません。私たちインテリアデザイナーは、美しいインテリア空間になるように考えていきますが、美しい空間とは、「美しい眺めをたくさん持つ空間」であり、特に、部屋に入ってきたときの第一印象となる部分の計画が大切です。

左の写真をご覧ください。
こちらは、マンションのLDですが、私たちにご依頼いただく前に、奥の部屋との間仕切りに、6枚の引き戸をオーダーされていました。写真は引き戸が入る前の状態ですが、引き戸を入れると、LDに入ったときの印象は、壁一面の濃い茶色の扉です。

お客様のご要望は、「ホテルライク」な高級感漂う空間でしたので、引き戸6枚のうち、真ん中の2枚をなくし、壁を増設することにしました。壁面にはキャビネットを置き、キャビネットの上にはミラーを設置して「装飾的な要素」を足しました。結果は次の画像の通りです。

写真:壁増設後LD1。 写真:壁増設後LD2。

ここでは、残念ながらせっかくオーダーされた、引き戸2枚が無駄になってしまいました。はじめにインテリアの計画をすることの重要性が、お分かりいただけるでしょうか?

装飾的な要素を考えるとき、「背景となるいい壁」があることはとても大切です。 窓や開口部ばかりで壁がないと、ソファ1本美しく納めることができません。 また、窓辺を美しく演出するためには、窓がバランス良く配置されていることも大切です。

そのほか、建具(ドア)や※巾木、内装材、窓枠や建具枠など、トータルコーディネートのために検討することはたくさんありますね。
※巾木(はばき) 壁の裾部分に設ける高さ6−10センチの横板

以上、LDを例に、インテリア計画を早い段階で行うことのメリットについて述べてきました。 タイトルは「インテリアからはじめる家づくり」としていますが、少なくとも、インテリアを同時に考えていきますと、たくさんの「いいこと」があります。

是非早い段階でインテリアを考えていただき、より快適で素敵なマイホームを手に入れてください。

【いいぬま・ともこ】

インテリアデザイナー、二級建築士
株式会社インテグリティ代表取締役

総合商社勤務の傍ら、専門学校にて建築・インテリアを学ぶ。輸入ファブリックのショールームマネージャー、インテリアデザイン事務所勤務を経て独立。「デコール」ブランドにて、インテリアコーディネートやリフォームを行う。これまでに多数の個人宅のほか、大使館関係者や外国人宅のインテリア、クリニックやエステサロンの内装などを手がけている。

【公式サイト】
DECO'R

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