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住まいの情報 ● 百・家・争・鳴

天使の微笑み −巣作り編−

建築家 石井ひろみ

写真:石井ひろみ

昨年の秋に長女が生まれ、新米ママのベビームーンは我が子の日々の大きな変化とその成長に深い喜びを感じる昨今です。

赤ちゃんのほほえみは「天使の微笑み」と喩えられるように屈託なくピュアで真っ白。我が子は私たち家族の最大の精神的な活力の源で、かつ周囲にもハッピーな空気や様々な笑顔と幸福感を生みだし、その「天使の微笑み」の力はそこはかとないものだと感じます。

 
赤ちゃんの誕生

昨年の、赤ちゃんの誕生を待ちわびていたプレママの時期を振り返ると、幸福感でリラックスすると同時に、日々の体調への不安や分娩と産後への緊張を感じる、人生の中でも特別な時期でした。

そして、お腹のなかで目に見えない大きな育みがあり、宇宙的で神秘的な不思議な感覚を感じながらも、現実的に夫婦二人でのライフスタイルから新たな家族が増えることにより、大きく暮らしが変化することを想定し、今までとは違った角度での我が家の空間利用を、“巣作り”さながら見直すことにしました。

 

まず手始めに、収納の見直しを図りました。我が家の家具は、すべて自身の設計によるものなので、ライフスタイルの変化にあわせ色々とカスタマイズできます。

我が家
  • ・赤ちゃんと言えどもひと一人分の荷物が増えるため、産後すぐに利用頻度の多いタオルなどの衛生用品や衣料品の使い勝手が良くなるよう、各階のサニタリーに壁面収納を大幅に追加し、産後ケアの家族やシッターさんやヘルパーさんなどの第三者にも収納場所と内容がすぐに見分けられるように、既存の収納場所の内容整理と、定位置の見直しをしました。
  • ・そして次に、赤ちゃんの健康と安全に留意するため、ほこりだまりをつくらない工夫としてグリッド上の格子の飾り棚にすべて扉を追加設置し、扉がひとりでに開かないように耐震ラッチを設けました。
  • ・オープンスペースで家族と成長した後の我が子が、一緒に絵本を読んだりパソコンやお絵かきができるように、書棚兼用のプレイテーブルを作成しました。

また、赤ちゃんの1日の生活で一番大切な眠りの質を高めるため、トップライトが多い我が家の北側と東側の部分にブラインドを追加設置し、お昼寝の際のまぶしさを緩和する工夫をしました。

そして一番の不安は、予期せぬ赤ちゃんのいたずら。コンセントに北欧カラーの動物キャップをつけ、ポップなアクセントに癒されます。

コンセントにポップなアクセント

赤ちゃんは毎日好奇心いっぱい。赤い玉の紐をひっぱると、かもめが、ふわりふわりと羽ばたきます。

室内の自然の気流でゆらゆら

そして、室内の自然の気流でも、ゆらゆらとゆらいでいます。木製でひとつひとつがマイスターの手作りなので、とても優しく暖かい雰囲気に赤ちゃんの情緒も深まります。
甘さをおさえた素材感が活かされた玩具は、インテリアとしても愛用できます。

 

家族のいとおしさを実感

強い生命力を発するものに触れると、ひとは、何処からともなく元気とエネルギーが湧いてくるものですね。
ちいちゃいながらも、毎日一生懸命に前に前に進む我が子。子育てというものは、家族のいとおしさを実感する特別な時間です。

そして住まいは、家族のライフスタイルの変化に応じて色々と造りこむ楽しさもあることを再発見です☆

 

【いしい・ひろみ】

黒川哲郎+デザインリーグを経て、アーキテラス一級建築士事務所開設。

生活美学をテーマに自然素材をふんだんに使った住宅やセカンドハウス、狭小敷地の都市型のシンプルモダンの住宅を数多く手がける。女性の感性を活かし、家族の集うリビング重視のプランや、テラスやハイサイドライトなどを巧みに活用し、季節感を感じる外部空間を積極的に内観に取り入れる提案を得意とする。

また、地元の木材を活用した学校づくりも積極的に行っており、木の香りが豊かな学び舎で子供たちが情緒深く育み、先人の残した山の財産を公共建築として生き返らせ町の永遠の財産として残す取り組みをし、新潟・栃木・熊本など全国的な実績を持つ。

【公式サイト】
アーキテラス一級建築士事務所